平成23年度文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業ご利用方法サイトマップ

わかやま文化財ガイド
現在表示しているページ
ホームわかやまの文化財検索結果
ここから本文です

わかやまの文化財検索>検索結果

粉河寺/4棟

こかわでら

拡大写真

写真1写真2写真3写真4

本堂(ほんどう)(1棟)千手堂(せんじゅどう)(1棟)中門(ちゅうもん)(1棟)大門(だいもん)(1棟)

エリア 那賀エリア
所在地 紀の川市粉河
所有者 粉河寺
国・県指定別 重要文化財
文化財の種別 建造物
指定年月日 平成8年12月10日指定
時代 江戸時代
粉河寺は、紀の川中流に位置し、8世紀の創建といわれる。西国三十三所観音巡礼(さいごくさんじゅうさんしょかんのんじゅんれい)の第三番札所として栄えた。現在の境内を構成する建築群の大半は、正徳(しょうとく)3年(1713)の火災以後、漸次整備されたものである。
境内の南西に総門である大門が南面して建ち、大門をくぐると境内が右に折れ、本坊、羅漢堂(らかんどう)、童男堂(どうなんどう)、念仏堂(ねんぶつどう)に至る。さらに進むと西面して中門(ちゅうもん)が建ち、その奥に本堂、千手堂が南面して建つ。
本堂は、地元粉河の工匠により享保(きょうほう)5年(1720)に上棟(じょうとう)された建築であるが、その細部の完成は18世紀半ばまで遅れる。一重屋根の礼堂(らいどう)とその後方に建つ二重屋根の正堂(しょうどう)が結合した大型の複合仏堂である。礼堂の正面に千鳥破風(ちどりはふ)と軒唐破風(のきからはふ)の向拝(こうはい)を設け、正堂の正面にも軒唐破風を付けるなど、複雑な平面構成と変化にとむ外観をもつ。
千手堂は、本堂の復興が完了した後上棟した宝形造(ほうぎょうづくり)、本瓦葺(ほんがわらぶき)の三間堂(さんげんどう)で、正面に一間の向拝が付く。本堂と同じく粉河の工匠の手になる。
中門は棟札(むなふだ)により天保(てんぽう)3年(1832)の建築であることがわかるが、そこには明和期から建築を始めたことが記されており、着工から約60年後に竣工したことがわかる。三間(げん)一戸楼門(ろうもん)、入母屋造(いりもやづくり)、本瓦葺で、正面と背面に唐破風を付ける。一階正背面両脇に四天王像を安置する。
大門は鬼瓦の銘(めい)から宝永(ほうえい)4年(1707)に建てられたことがわかる。境内の大型建築の中では唯一正徳(しょうとく)3年の火災以前の建築である。三間一戸楼門、入母屋造、本瓦葺で、正面は約12.5メートルに及ぶ大型の門である。組物(くみもの)は一階・二階とも斗(ます)と肘木(ひじき)が一体となった雲肘木状(くもひじきじょう)の組物を用いる。1階正面の両側には金剛力士像を安置する。

所在地