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熊野三山熊野速玉大社境内(神倉山)
くまのさんざんくまのはやたまたいしゃけいだい(かみくらやま)
市街地の西にそびえる権現山(ごんげんやま)の主峰から南に下ったところに高さ約100メートルの断崖絶壁がある。この絶壁を形成する山を神倉山といい、神倉神社が祀(まつ)られている。境内には数個の巨岩があり、その中の一つはヒキガエルに似た形から「ゴトビキ岩」と呼ばれている。この岩の間から、銅鐸(どうたく)の破片や経塚(きょうづか)が発見されており、古代から信仰の場として神聖視されてきた山であることがわかる。麓(ふもと)から神社までは源頼朝が寄進したと伝える538段の石段があり、石段下の「下馬」の標石は、寛文(かんぶん)12年(1672)奥州の大銀与兵衛盛道(おおしろがねのよへえもりみち)が熊野三山(くまのさんざん)に7度参拝した記念に寄進したものである。