公開日 11月20日
和歌山県立医科大学記者発表 胃のペースメーカー活動と運動性を人で同時測定に世界で初めて成功
連絡先 福祉保健部 健康局 医務課
担当者 宮本
電話 073-441-2083
FAX --
E-mail
この度、和歌山県立医科大学からの記者発表を以下のとおり実施いたしますので、報道関係の皆様方のご参加賜りますようお願い申し上げます。

 日時及び場所
    日時:令和2年11月26日(木)10:00〜(約20分+質疑)
    場所:和歌山県立医科大学 生涯研修センター研修室(図書館棟 3階)

発表者
和歌山県立医科大学医学部生理学第1講座 教授 金桶吉起
                                助教 堂西倫弘

 発表の概要
 胃や腸(消化管)の運動は、自律神経のみならず消化管の神経やホルモンなどによって複雑に制御されています。ストレスや脳の病気で消化管の機能障害が起こることはよく知られていますが、近年消化管の機能が逆に脳や全身の病気に関係していることがわかってきました。例えばパーキンソン病のような脳の病気と思われていたものが、実は消化管神経から始まる可能性が指摘されています。よって消化管の機能をよく調べることで、脳や全身の病気の早期発見や治療、症状改善につながる知見が得られる可能性があります。
 また、機能性胃腸症という病気は胃カメラなどでは異常がないにも関わらず、吐き気や膨満感などの症状をもたらす病気で、10-20%の成人がこれに当てはまると言われています。その原因は様々ですが、体の外から消化管の運動性や神経活動を調べることができる検査方法は乏しく、研究も進んでいません。
 今回我々は、高速MRIと胃電図によって胃のペースメーカー電気活動とそれに伴う運動性を体の外から安全に同時記録することに成功しました。特に胃のペースメーカー活動に伴う運動性をヒトで正確にとらえたのは世界初です。この方法によって機能性胃腸症の病態解明や脳の病気の早期発見、肥満や免疫疾患などの症状緩和の研究につながることが期待されます。

 その他
   参加者の駐車スペースについては、管理棟前の来客用駐車場を開放しますので、ご利用ください。事前のご照会等につきましては、担当者までお問い合わせください。