公開日 4月19日
和歌山県指定文化財の新規指定等について
連絡先 教育委員会  教育庁文化遺産課
担当者 世界遺産班・調査班:寺本・佐々木
電話 073-488-6507
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和歌山県指定文化財の新規指定等について

 和歌山県教育委員会は、令和3年4月16日(金)に開催される定例会の審議・議決を経て、下記文化財を県指定文化財に指定等する予定です。
 これらは、令和3年3月11日(木)に開催された和歌山県文化財保護審議会において県指定文化財に指定等することについて、和歌山県教育委員会に答申されたものです。
 これにより、和歌山県指定文化財は580件となる予定です。

(内容)
■指定するもの 2件
1 記念物(史跡) 安居(あご)近世用水路 附 安居暗渠碑
 日置川から導水することにより白浜町向平から安居に至る約2kmにわたって整備された灌漑用水路。庄屋の鈴木七右衛門の主導で文化2年(1805)に竣工。和歌山県における近世灌漑用水路の傑出した事例であり、近世の測量技術や土木技術の高さをものがたる貴重な遺跡である。

2 記念物(史跡) 龍(りゅう)松山(しょうざん)城跡
 上富田町市ノ瀬を中心に勢力を伸ばした室町幕府奉公衆山本氏の本拠である中世山城であり、紀南地域で最大規模を誇る。発掘調査の結果、遺存状況も良好で、戦国時代における紀伊半島の政治情勢、在地領主の支配形態とその変化を顕著に示す点で学術上の価値が高い遺跡である。

■追加指定するもの 1件
3 記念物(天然記念物) 十五社(じごせ)の樟(くす)樹(のき)
 かつらぎ町笠田、妙楽寺薬師講境内にある県内最大の幹周を誇るクスノキで、昭和33年に県指定文化財(記念物)に指定。周辺に展開する根を保護するために平成28年に樹が所在する土地を含む3筆を追加指定し、今回さらに土地2筆を追加指定する。

■追加指定及び名称変更するもの 1件
4 記念物(史跡) 一遍(いっぺん)上人(しょうにん)名号(みょうごう)碑(ひ) 附 磨(ま)崖(がい)名号(みょうごう)碑(ひ)
 13世紀後半に一遍上人が熊野本宮に参詣した後、建立したとされる名号碑で、昭和44年に「一遍上人名号碑建立之地」として県指定文化財(記念物)に指定。近年の調査・研究で名号碑は「行書碑」(既指定)と「草書碑」の2つがあること、既指定地から約500m離れた場所に「草書碑」の枠石があることが明らかになったことから、追加指定するとともに指定名称を変更する。また、枠石から約500m下った場所にある名号碑に関わる碑文が刻まれた新宮市指定「磨崖」を附指定する。

詳細は、添付資料をご確認ください。