公開日 12月23日
企画展示 ニホンオオカミと頭骨にまつわる最近の話題
連絡先 教育委員会  教育庁文化遺産課
担当者 県立自然博物館 学芸課 佐々木
電話 073-483-1777
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企画展示 ニホンオオカミと頭骨にまつわる最近の話題

 このたび、自然博物館では和歌山大学教育学部より寄託を受けて保管しているニホンオオカミCanis lupus hodophilaxの剥製を、期間限定で展示します。また、今回は特別に奈良県大淀町よりニホンオオカミの頭骨(実物)と岸田日出男 著「日本狼物語」を借用し展示します。
 
1 展示タイトル:「ニホンオオカミと頭骨にまつわる最近の話題」
 
2 展示内容:奈良県では2018年に一般の民家から様々な歴史資料と共にニホンオオカミの頭骨(上顎骨のみ)が大淀町に寄贈されました。2021年には愛知県でもニホンオオカミの頭骨が豊橋市立自然史博物館に寄贈されたようです。ニホンオオカミの頭骨は破片も含めると80点ほどが日本全国の博物館や一般の民家に散り散りに保管されていることが知られていますが、今回のように公の施設に寄贈されるのは大変喜ばしい事例です。
 今回の展示では、大淀町にニホンオオカミ頭骨が寄贈された事例を紹介するとともに、剥製や剥製から取り出された頭骨レプリカ、大淀町の頭骨、かつて魔除けとされていたイヌの頭骨、オオカミ類の中で最も大きかったとされるダイアウルフ(北米の化石狼)の頭骨模型を見比べていただけます。さらに日本の化石狼や北米のダイアウルフ、遺伝子配列から見たニホンオオカミとイヌの関係など国内外における最近の研究成果をダイジェストで紹介しています。

3 展示物:標本など5点、文献資料1点、その他解説パネル5点
                  
4 展示場所:自然博物館 第2展示室 話題のコーナー
 
5 展示期間:令和4年1月4日(火)〜令和4年1月30日(日)  

6 その他:ニホンオオカミは、1905年に奈良県東吉野村鷲家口で捕獲された(現在は大英博物館に毛皮と頭骨が保管されている)個体を最後に記録がなく、絶滅したと考えられます。ニホンオオカミの剥製は、国内に3体(当館・国立科学博物館・東京大学農学部)、海外に1体(オランダ国立生物多様性センターナチュラリス)の合計4体のみ現存しており、大変貴重です。