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世界遺産 紀伊山地の霊場と参詣道

ユネスコからのメッセージ

ユネスコの世界遺産センターでは、世界遺産を受け継ぐ若い世代の人たちに向けて、世界遺産の保護を訴える次のようなメッセージを送っています。

どうして世界遺産について知らないといけないのだろう?

遺産は、私たちが祖先から遥かな時間を超えて受け継いできたものです。私たちの代で絶やすことなく次の世代に伝えていくために、きちんと保存していくことが私たちの責任です。過去の歴史と環境を「遺伝子(いでんし)」のように受け継いでいるからこそ、現在の私たちの姿があるのです。遺産を守ることは、私たちが未来を築いていく上でも大切なことなのです。

しかし現実には、危機に直面している遺産もありますし、既に失われてしまったものも多くあります。無知、汚染、戦争、無計画な都市開発、貧困、不適切な観光事業など、遺産の存在を脅(おびや)かす要因がたくさんあるからです。

けれども、大規模な国際活動によって、遺産が実際に失われたり修復不可能な損傷を受けることから救われた例も多くあります。遺産についての正しい知識と認識をもって行動すれば、多くの遺産を守ることができるのです。

どうして世界遺産について調べ、保護していかなくてはならないのだろう?

遺産を守り、受け継いでいくことは、自分自身に誇りを持ち、他の人を敬う気持ちを持つこと、そして多様性を受け入れることにほかなりません。そうすることが、「人の心に平和の砦(とりで)を築く」(ユネスコ憲章)ことにつながります。人間や文化が、お互いに理解し合い、友好的に交流することで、平和が作られるのです。

また、世界遺産は地域を発展させるカにもなります。私たちの世代の欲求だけでなく、将来の世代の欲求も満たすことができるように考えて管理すれば、経済的、科学的、技術的活動にとってもとても役に立つものになるでしょう。植物が土に育てられるように、未来は過去に育てられるのです。

共通の責任

 世界遺産は人類共通の資産であり、所在する国だけのものではありません。たとえ所在しているのがその国であるとしても、保護する責任は世界全体にあるのです。
遺産がある地域に住んでいる人、そこを訪ねる旅行者、それを研究する研究者、それらを伝えるメディア、それらを管理する国、世界遺産条約に加盟する国々など、私たちみんなに責任があり、みんなで守っていかなければならないのです。


参考

『World Heritage Today and tomorrow with young people』
(UNESCO World Heritage Center and the Section for Youth of the Bureau of Strategic Planning,2005)