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- ホーム > 組織から探す > 広報課 > 和歌山県庁メールマガジン > バックナンバー > 令和3年12月28日
かなり収まっていた日本のコロナではありますが、
諸外国では日本と同じようなワクチン接種率の国でもコロナの感染がぶり返し、
ヨーロッパ、
韓国などで過去最多の感染者を出しているところが目立っています。
また、
その中で感染力がデルタ株の3倍とか報じられるオミクロン株が南アフリカから世界中に広がっています。
なぜこれまで日本で感染が収束したかと考え、 それが日本におけるデルタ株の変異のため、 日本のデルタ株が自滅したと考える説が正しいとすると、 海外からの感染の流入防止が今一番大事なことであります。 その意味でオミクロン株と日本以外のデルタ株の日本流入を防ぐことが大事で、 政府の水際対策の徹底も、 そのスピードとともに評価すべきだと私は思います。 現に和歌山県から見ていますと、 検疫はよく頑張ってくれていると私は感じます。 検疫を通過した人の情報はちゃんとくれるし、 検疫時又はその後の待機中にオミクロン株を発症した人の濃厚接触者の情報もちゃんとくれます。 だから和歌山県は、 陽性者はもちろん全員入院、 検疫を陰性で通過した人も厳重自宅待機、 オミクロン株濃厚接触者という通知を受けた人も2週間ホテルで過ごしていただき、 その間きちんと様子も伺うし、 お世話もする、 きつく言えば、 良くも悪くも見張らせていただいているという対応をきちんとやっています。 したがって、 このところ県内の新型コロナ感染症発症者は26日間連続ゼロですが、 保健医療行政当局、 保健所及びその応援のチームは結構忙しいのです。 しかし、 早晩そうなるとは思っていたものの12月22日の大阪を皮切りに全国数県でオミクロン株の市中感染が報告されました。 これは困ったことです。 検疫から連絡を受けた人は、 行政でマークはできますが、 例えば大阪で市中感染が広がったら、 和歌山県といえども感染者を囲い込むのは少なくとも発症してからでないと難しくなります。 そういう感染者がどこともなく和歌山に入り込まれたら、 これまでのように検疫からの情報提供で完璧に封じ込めていたオミクロン株の拡大防止がとても難しくなってしまいます。 オミクロン株の正体もだんだんと分かってきて、 かつ経口薬もできつつあるようですが、 数例市中感染が日本で出現したので、 もう水際対策を放棄せざるをえないと考えるのはまだ早計だと思います。 まだ少しの間は、 検疫と各県の保健医療行政の連携でオミクロン株の拡散をかなり防止できると思うのです。 保健当局、 保健所はがんばらないといけません。 ところが、 この間テレビで東京でオミクロン株に感染した人の報道があり、 小池都知事も説明しておられましたが、 その実際に起きたことにはあ然としました。 はじめの発症者は、 空港で陰性であったために自宅待機になった人ですが、 数日を経ずすぐに発症し、 調べたらオミクロン株であったというものです。 ところが、 何とこの人は、 自宅待機になった日と次の日に友人が訪ねてきて会っていて、 その友人が発症してオミクロン株であったというではありませんか。 その友人は、 病院に入る前は普通に勤務もして、 休日にはサッカーの競技場に足を運んでいるとのことでした。 自宅待機中は自宅で隔離で、
それは感染しているかもしれないのだから2週間は人に会ってはいけないということです。
したがって、
そうしないように当局が見張っていないといけないのですが、
このケースはすぐに会ってその友人が感染してしまっています。
そうなると、
ものすごく多くの人に感染が広がるおそれがあるのですから、
それはいけないだろう、
当局は何をしていたのだと私は思うのですが、
TVの報道は、
ほとんどそうではありませんでした。
このように待機中の人に会ったという事をいけませんと言うのでもなく、
ただ単にこの友人の行動範囲を報じていました。
もちろん、
もう会ってうつってしまったのだから、
その人を後で攻撃するとか、
ネットなどで誹謗するというのはいけないことですが、
この隔離中にルールを守らないで会った行為そのものはいけないことですということを世のマスコミも、
政府も、
都もきちんと言うべきであると私は思います。
市中感染が報じられていますが、
そもそもその淵源は、
外国からの入国者の隔離を地方の当局がきちんとできなかったからとしか考えられないというのが論理的帰結でしょう。
前述のように水際できちんと抑えることは今でも大事だし、 それを検疫と地方の保健当局は行政としてちゃんとやればできることです。 しかし、 一旦国内に入れてしまって感染がどこからとんでくるかが分からない状態になれば、 行政ができることはそう簡単ではなくなってしまいます。 今はそうなりかけの時ですが、 そうなったわけではありませんから、 もう一度はちまきを締め直して、 保健医療当局はがんばりましょう。 少なくとも和歌山県は県庁が中心となって必死でがんばっています。
和歌山県知事 仁坂吉伸
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