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令和4年11月10日
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◆ 知事メッセージ

河野博文先輩のご逝去を悼みます
 令和4年11月7日、 総理官邸で行われていた全国知事会に出席していた私のもとに携帯メールで河野博文さんの訃報が入りました。 思わずびっくりしてしばらく頭が真っ白になり、 その時ご説明をされていた閣僚のお話を聞き洩らしました。 通産省の先輩で、 資源エネルギー庁長官をされ、 退官後は(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の理事長として活躍される傍ら、 (公財)日本セーリング連盟の会長として、 学生時代から続けられていたヨット/セーリングの振興にも大きな寄与をされました。
 
 堂々と国策と正義を語られ、 迫力もあって、 かつ、 格好良くて、 私にとってはあこがれの大先輩でありました。 通産省の我々の職種は一学年20〜30人しかいませんので、 どこにおられてもよく存じ上げていましたが、 私が入省10年目ぐらいで秘書課次席課長補佐(研修班長)に配属された時、 首席の課長補佐を卒業された河野さんが、 企画官としていらっしゃっていてご薫陶を受けました。

秘書課というのは、 世の中の一般名称でいうと人事課で、 課長のもと、 事務官、 技官、 一般職担当の大物課長補佐がそれぞれおられ、 それぞれの人事などを担当しているのですが、 私はうんと若手の課長補佐で研修班長の名の通り職員の能力向上、 そのための研修が担当で、 首席補佐のお手伝いをして季節的には新人の採用も担当していました。

 研修班長は2年勤めることが多いので毎年変わる首席補佐お二人にお仕えすることになりますが、 河野さんは前年の首席補佐で、 次にNY産業調査員に行かれるまでのかなりの期間秘書課企画官として、 長い目で見た時の人事政策の立案にあたっておられました。

 そこで、 私はたくさんご指導を受け、 なるほどこう考えなければいけないのかなど多くのことを河野さんから学ばせていただきました。 ありがとうございます。 河野さんが実際に採用を指揮された昭和58年入省の諸君はもちろんのこと、 私のようにどこかで謦咳に接したものも含め、 河野さんに指導を受け、 感銘を受け、 その後あとに続けと一生懸命通産行政に頑張ったものは多数にのぼるのではないかと思います。

 河野さんは、 また、 学生時代から筋金入りのヨットマンで、 組織の面倒も含めて忙しい公務の傍ら、 こちらも熱心に続けておられ、 凛々しい外貌も相まって、 本当に格好いい先輩でもありました。

 私は現職でももちろん河野さんのご指導をお受けしました。 とりわけJOGMECの理事長として和歌山県が力を入れている表層型のメタンハイドレートの今後の開発のために技術開発にご尽力をいただきたいなどとお願いに伺ったこともありました。

 そんな河野さんに、 和歌山県はさらに大恩を感じることがあります。 それは、 和歌山市のマリーナシティをセーリング部門のナショナルトレーニングセンターに指定していただくにあたってのご指導と、 その後の同所におけるインターハイの固定開催に関するご尽力であります。

 知事になってしばらくした時、 当時和歌山県のスポーツ課長で現在(公財)日本スポーツ協会の専務理事をしておられる森岡裕策さんが来られて、 今政府が選手強化の一環でナショナルトレーニングセンターの建設を進めているが、 そのセーリング部門としてマリーナシティが指定されるように運動したいと言ってきました。 それは大賛成、 マリーナシティは環境的にも抜群であるし、 和歌山がオールジャパンの中心に踊りだすことはどんな部門でもいいことだと私は飛びつきました。

 そこで事務的にも森岡さんたちに努力をしてもらうことは当然ですが、 私も個人としてもできることは何でもやろうと考えました。 そこで思いついたのが河野さんのことです。 (公財)日本セーリング連盟の会長をしておられ、 この場所決定に大きな発言権を持っておられると思う河野さんにさっそく相談をいたしました。

そこで河野さんは色々と教えてくださいました。 今有力になっている地域はほかに何か所かあるが、 決定に当たっては様々な要素がポイントになる。 その際和歌山市のマリーナシティは、 関空も近くて交通の便も良いし、 ホテルもマリーナハウスも近くにあって、 その点は高得点だけれど、 設備の点と地元民の押上げという点で見劣りする。

1位になって選ばれるためには、 マストを立てたまま格納可能な艇庫の整備をして設備面でも高得点を挙げ、 競技艇、 練習艇の追加配備をするとともに、 若い人々がセーリングに親しめる環境を作る必要があるとのご教示をいただきました。 河野さんがいくら後輩のために一肌脱いでやろうと考えられても、 客観的条件をきちんと整えられなければ不可能です。

そこで、 私は和歌山の将来のためを思えばと、 河野さんの教えてくださった条件を全部和歌山が叶えますとコミットすることにし、 事実、 艇庫を建設する予算措置の準備に入り、 和歌山県セーリング連盟の協力のもと、 若者の養成のための仕掛けも作りました。 その結果平成20年5月、 和歌山セーリングセンターがナショナルトレーニングセンターの指定を受けることに成功したのです。

 さらにその後5年の月日が経ちました。 今度は河野さんから連絡がありました。 これからセーリング部門のジュニア養成を熱心に行っていかなければならないが、 日本のジュニアの競技で使われる艇と国際的な競技で使われる艇は違っている。 このため今後国際的な標準に合わせて艇の入れ替えを大々的にしていかなければならない。

さらにインターハイのような競技では全国の高校生が自らの艇を競技地に運ばなければならないが、 これは大変だ。 だから、 できれば1つのところに新しい艇をたくさん買ってもらって艇庫も作り、 インターハイはその地で毎年固定開催するようにしたいが、 和歌山はこの構想に乗るかという趣旨でした。

私は再び直ちに乗りますとお答えし、 その後河野さんのご尽力によって和歌山県以外のご助力も得られ、 多くの国際標準艇とそれを収容する艇庫が備えられ、 全国の高校生が毎年この和歌山市のマリーナシティに集まって、 競技を行うことになっているのです。 ナショナルトレーニングセンターの指定とインターハイの固定開催はその後も随時延長決定され、 今日に至っています。

 和歌山市のマリーナシティに日の丸を付けたナショナルトレーニングセンターがそびえ立ち、 その横にはもう1つの大きな艇庫が建って、 毎年夏に全国の高校生が集まってセーリングの妙技を繰り広げられるのも、 元を正せば大恩人河野さんのおかげです。

 まだ76歳、 万能のスポーツマンで正義の味方で何にでも有能なスーパーマンであった河野先輩がこの世にはもういらっしゃらないとはどうしても信じられません。

 たくさんの恩義に和歌山を代表してお礼を申し上げます。 しかし、 もうじき知事を退任する私としては直接お目にかかってそう申し上げたかった。 ご冥福をお祈りします。 ありがとうございました。


和歌山県知事 仁坂 吉伸


 
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