わかやま県政ニュース

【県立紀伊風土記の丘】　令和４年度秋期特別展　「紀氏、大地を開く-宮井用水と耕地開発-」の開催について

連絡先	教育委員会　　教育庁文化遺産課
担当者	【県立紀伊風土記の丘】　主査学芸員　田中元浩
電話	073-471-6123
FAX	--
E-mail

１　名称　
    令和４年度秋期特別展「紀氏、大地を開く―宮井用水と耕地開発―」

２　会期　
    令和４年１０月１日（土）～令和４年１２月４日（日）

３　会場　
    和歌山県立紀伊風土記の丘資料館常設展示室及び企画展示室

４　内容　
    紀氏は岩橋千塚古墳群を築き、『日本書紀』、『古事記』に朝鮮半島で活躍したことが記され
　  る古代豪族です。古墳時代以降には紀国造家として国を治める一方で、紀伊国一宮として祭祀
    の中心的な役割を占め日前・国懸神宮を奉斎してきました。そして中世には和歌山平野一円を
    神領として支配し、羽柴秀吉の紀州攻めを経てもなお、その系譜は現代にもつながります。
    総延長28㎞にも及ぶ宮井用水は、紀氏により古墳時代に築かれた「名草溝」を原形とし、現在
    も和歌山平野を潤しています。宮井用水には、古墳時代以降にその延伸や取水口の変化してき
    た歴史があり、それに伴って流域の耕地開発が行われてきました。今回の展示では、考古資料
    と文献史料の展示を通じて、古墳時代から中世、そして現代まで続く紀氏と宮井用水について
    探ります。

５開館時間・休館日、入館料
   開館時間：9:00～16:30（入館は16:00まで）
　休館日：毎週月曜日（月曜日が祝日または休日の場合は次の平日）
   入館料：一般360円（20名以上団体割引290円）、大学生220円（20名以上団体割引160円）
   ※高校生以下、65歳以上、障害者手帳等をお持ちの方および県内在住の留学生は無料（証明書の
　　提示が必要）

　展示の見どころ１　―岩橋千塚古墳群と宮井用水の原形を築いた紀氏の歴史を展示―
　岩橋千塚古墳群と宮井用水の原形を築いた古代豪族紀氏の歴史を紹介します。
　紀氏の系譜を表した「紀伊国造次第」や平安時代の「紀伊国造印」を、岩橋千塚古墳群を代表す
　る古墳の資料とともに展示します。また、宮井用水がどのように形成されたのか、その謎に迫り
　ます。　　　

　展示の見どころ２　―弥生時代から現代まで約2,500 年間の耕地開発の歴史を紹介―
　水田稲作が伝わった弥生時代から現代まで、どのように水田が開発されたのか、その歴史を紹介
　します。現在も流れる宮井用水や水田の区画がいつできたのか、現在まで続く歴史を実感できま
　す。

　展示の見どころ３　―宮井用水をめぐって様々な歴史が交錯―
　1500 年以上も続く宮井用水は様々な歴史を持ち、その時々の歴史の証人となりました。羽柴秀吉
  の行った日本三大水攻めの一つ「太田城水攻め」にも宮井用水が使われました。また、紀州流の
  土木技術を大成し、関東に伝えた井澤弥惣兵衛も宮井用水にかかわっています。宮井用水を通じ
  た新たな発見も見どころの一つです。

　展示の見どころ４　―全４回の特別展シンポジウムを開催します―
　特別展会期中に特別展シンポジウムを全4 回開催します。展示内容に関連する宮井用水と耕地開
　発について考古学、文献史学、歴史地理学の研究者を講師とし、研究成果をわかりやすく伝えます。
　・特別展シンポジウム① 「紀伊国造が築いた岩橋千塚古墳群と宮井用水」
　　　　　　　　　　　　　令和４年１０月１６日（日）
　・特別展シンポジウム② 「古代・中世における和歌山平野の開発」
　　　　　　　　　　　　　令和４年１０月２３日（日）
　・特別展シンポジウム③ 「太田城水攻めと宮井用水」
　　　　　　　　　　　　　令和４年１１月６日（日）
　・特別展シンポジウム④ 「ここまでわかった古代の土木技術」
　　　　　　　　　　　　　令和４年１１月２０日（日）

　※新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、開催行事に変更が生じる場合があります。そ
　　の際は、当館ホームページでお知らせします。