場面設定の会話:訪問(近所の家を訪問 朝、昼、夜)
音源:和歌山県方言調査報告書(昭和59年度 和歌山県)
A | 男 | B | 女 |
1.〈朝〉
A オハヨーゴザイマス。
お早うございます。
B オハヨーゴザイマス。 マー ダンナサン イツモ
お早うございます。 まあ 旦那さん いつも
オハヤイノシ。
お早いですね。
A ハー オクサンモ ソヤケド イツモ アサ ハヤイノー。
はあ 奥さんも それにしても いつも 朝 早いね。
B キョーワ テンキガ エーシノー キモチ エーノー。
今日は 天気が よいしね 気持ち(が) いいね。
コー シテ オテンキノ エー ヒワノ チョット ソージ
この ように お天気の よい 日はね 少し 掃除
シテ キレイニ スルンヤノニ。
して きれいに するのよ。
A ソーリャ エーワ。 コレヤ ヤッパシノー オクサンノ
それは よいわ。 これは 矢張りね 奥さんの
タシナミヤデ。 エー タシナミヤ エーサカノー。
たしなみだよ。 (よい。×) たしなみが よいからね。
B ソンナ コト ナイヨ。 ソレデモ ジブンノ キモチモ
そんな こと(は) ないよ。 それにしても 自分の 気持ちも
エーワヨ キモ アノ キレイニ シトイタラノー。
いいわよ あの きれいに しておいたらね。
A ソヤノ。 マー ガンバッテ オクレ。
そうだね。 まあ がんばって 下さい。
B オーキニ。
ありがとう。
2.〈昼〉
A コンニチワ。 コノアイダ オーキニヨ。 トッテモ
今日は。 この間(は) ありがとう。 とても
タノシカッタワノ。
楽しかったわよ。
B ワタシラモ ミンナ ドエライ タノシカッタ イーヤッタデ。
私等も 皆 すごく 楽しかった(と) 言ってたよ。
A アンナノ カイゴーヤッタラヨー ナンベンシテモ エー
あのような 会合だったらね 何遍しても よい(と)
ユーテ ミンナ イーヤッタデ。
言って 皆(が) 言ってたよ。
B ソーヤノ。 ワタシラモ ナンベンデモ エーワ。
そうだね。 私等も 何遍でも よいよ。
アンナンヤッタラ。
あのようなのだったら。
A マタノ ジコー エー ナッタラ マタ ヨロラヨ。
またね 時候(が) よく なったら また 寄ろうよ。
B マタ ユーテーヨ。 トンデ イクサカノ。 マタ
また 言ってね。 飛んで 行くからね また
レンラクシテネ。
連絡してね。
A ア チョットノ キョー イマカラノー ヨージ アルンヤノニ。
あ ちょっとね 今日(は) 今からね 用事(が) あるのだよ。
ソレデノ マタ オジャマスルケドノ。
それでね また お邪魔するけどね。
B オーキニ。
ありがとう。
3.〈夜〉
A コンバンワ。
今晩は。
B ハイ コンバンワ。
はい 今晩は。
A モー シゴトワ オワッタヤロノー。
もう 仕事は 終わったのだろうね。
B ウン。 モー コノゴロワノー ハヤイメニ シゴト
うん。 もう この頃はね 早い目に 仕事(を)
オワルンヤヨ。 ハヨ ユックリ スルンヤノニ。
終わるんだよ。 早く ゆっくり するんだよ。
A アー モー ソリャ モー イットーヤデ。
ああ もう それは もう 一番だよ。
B モー ノー アクセクシテモ ショーヤ ショーガ ナイモン。
もう ね あくせくしても (×) 仕様が ないもの。
マー ユックリシテ イッテヨ。 トモダチト シャベルノ
まあ ゆっくりして いってね。 友達と しゃべるの(が)
イチバン エーサカノー。 マ アガッテ。
一番 よいからね。 まあ 上って(下さい)。
A コンヤワノ エヌエチケーデ コチラノ コトノ ホーソー
今夜はね NHKで こちらの ことの 放送
スルンヤ イヤルデ。 ミンナノ ミルンヤ ユーテ
するのだ(と) 言ってるよ。 皆ね 見るんだ(と) 言って
イーヤルサカノ ワスレントノ コンヤノ ミナーレヨ。
話しているのでね 忘れないでね 今夜の 見なさいよ。
B オーキニヨ。 ソーカン。 アンマリ テレビ ミエヘンケド
ありがとう。 そうですか。 あまり テレビ 見ないけど
コンヤワ ソー スルワ。
今夜は そのように するわ。
A ソー シナレ。 ワシノ アシタ トッテモ ハヨ イカンナランノヤノニ。
そう しなさい。 私ね 明日 とても 早く (出て)行かねばならないのだよ。
ソヤンデノ モー コレデ オヤスミスルデ。
そうだからね もう これで 「お休み」するよ。
B ア オーキニヨ。 マタ キテネ。 オヤスミヨ。
あ ありがとう。 また 来てね。 お休みなさい。