平成23年度に実施した聞き取り調査の結果から、各地域の郷土食・行事食を紹介します。身近な年中行事や素朴な信仰行事等を中心に、平成23年度に実施した行事聞き取り調査の内容を、地域別に記載し、行事の内容や歴史、きまりごと等をご紹介しています。
【お雑煮】
和歌山県内では、白みそ仕立て、丸餅を焼かずに入れるのが一般的ですが、すまし汁や、焼餅を入れる地域、家もあります。
そのほか、次のようなお雑煮もあります。
●有田市(辰が浜):かまぼこの材料に用いる魚「えそ」を出汁にしてお雑煮をつくる。
●日高川町(船津):干した鮎で出汁をとる。丸餅は焼かず、大根・里芋・ごぼう等を入れる。
●みなべ町(岩代):「ふしこ」で出汁をとり、みそ汁にして、丸餅は焼かずに、里芋・大根・きぬさや等を入れる。
●田辺市(龍神小家):鮎の出汁で、すまし汁とし、丸餅は焼かずに、豆腐・アゲ・ナルト・里芋・ネギ等を入れる。
●すさみ町(佐本):鮎の干物から出汁をとり、切り餅を焼いて入れる。里芋・豆腐・青野菜(水菜・ホウレンソウ等)等を入れる。
【年越しに食べる物】
年越しそば以外に、地域により、次のような物が食されています。
●紀美野町(小川):焼き鯖
●紀の川市(鞆淵):焼き鯖
●橋本市(清水):巻きずし
●九度山町(椎出・九度山・青淵):巻きずし
●有田川町(杉野原):塩鯖
●御坊市(名田):混ぜご飯、大根なます
●日高川町(土生):混ぜご飯、鰯の干物
●みなべ町(岩代):混ぜご飯
●那智勝浦町(勝浦):巻きずし
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