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雨乞い
上富田町(市ノ瀬)
地元で、「雨乞いさん」と呼ばれる
雨乞い行事。
雨乞いの行事はいつとは決まっていないが、現在は、年中行事として4月の第一日曜日にお祭りが行われている。
昔は、雨乞い地蔵を浸ける、みのが滝や渕や川などの水場と大焚火は川原や雨乞い山の山頂などで行われ、現在は雨乞い山の中腹にあるお堂に祀られている。「雨乞地蔵は地蔵の種子を刻んだ四角の立石であった」(「くまの文庫⑫石の仏たち)とあるが、地元史家の話では、その場所は上平野との推測がされている。
大干ばつの時にあった雨乞いの行事は、雨乞い山の山頂にあった(現在は、雨乞い山の中腹のお堂にある)雨乞い地蔵をふもとまで降ろし、みのが滝や渕や川などの水場に浸けて雨乞いをしていた。それでも効果がない時は、地域の代表が高野山まで行き、奥の院の貧女の一灯から火を迎え、その火を種に人々が松明を灯し、行列をつくり川原や山頂に行きそこで大焚火をし雨乞いをしていた。この行事は40~50年位前に一度行われたがそれ以来行われていない。現在は、一年に一度、4月の第一日曜日に年中行事としてお祭りが行なわれており、中腹にあるお堂で、雨乞い地蔵に地元の集落で前日搗かれた餅と供物が供えられ、お堂前で撒き初めと言われ形式的に餅が撒かれ、後に行者山の山頂で、のんきを兼ねて餅撒きが行なわれている。
昔の雨乞い地蔵は地蔵の種子を刻んだ四角の立石であったが、紛失をへて現在の地蔵が造立された。昔、雨乞い地蔵は雨乞い山の山頂に祀られていたが、30~40年位前に中腹のお堂にうつされた。