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和歌山の祭り・年中行事

下駄市

下駄市

 

海南市(黒江)

下駄市と呼ばれ、 黒江地区・船尾地区の川端通りで 毎年8月14日に実施される。
下駄市の起こりは江戸時代末期と古い。地元周辺に定着しており、多くの人が楽しみに待つ「夏の風物詩」になっている。

露天商、地場産業の出店、特別イベントの開催を、毎年8月14日夜の6時から10時までの4時間、通称黒江・船尾地区の川端通りで同時進行する。
長らく途絶えていた下駄の販売出店も数年前より再開した。
特別イベントの主なものは次の通り。
「ゆかた姿コンテスト;ゆかたには下駄がつきもの」「歌謡ショー」「南中ソーラン」「黒江つつてん踊り;黒江の郷土芸能」「和太鼓フェスティバル;平成23年度より」。

下駄市が始まったのは、江戸時代末期からだと言われているが、 当時、黒江地区はすでに「黒江塗り」として漆器作りが盛んであった。漆器作りは分業制で、「生地」「下塗り」「中塗り」「上塗り」「蒔絵」「沈金」などの工程があり、黒江の町は2,000人くらいの人が働く、1つの大きな工場のようだった。当時はお盆と正月くらいしか休みはなく、お盆の藪入(8月16日)に雇い主が従業員を帰省させるときに、新しい下駄を履かせたり、またお土産に持たせたりした。下駄は日方(商店街)まで買いに出向いていたが、需要が大きいため、お盆のこの時期、日方の商人が黒江に店を出すようになった。人がたくさん集まるので、露天の店も出て賑やかになっていった。

衣服が、和装から洋装に変わるとともに、下駄のニーズがなくなっていった。それでも、昭和30年~40年代まではまだ下駄を履く人はいたが、以降次第に下駄を売る店もなくなり、下駄市は露天商のみの祭りになっていった。
それ以降、「下駄市なのに、下駄がない」と言われてきたが、伝統のある下駄市に再び下駄をおこうと、6~7年前から「NPO法人くろえ」が主体となっていろいろな取り組みを始めている。
数年前より販売出店を再開した、下駄の売れ行きも好調である。

 

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