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和歌山の祭り・年中行事

稲荷神社の粥占

稲荷神社粥占い

 

田辺市(稲荷)

地元では、「赤粥の占い」又は「赤粥の神事」と呼ばれている。
作物や魚類などの豊作、大漁、凶作、不漁を占うため、 稲荷神社において2月の二の午の日に行われる。

社前の広場に区画を設けて注連縄を張りめぐらし、その中に大きな釜を据えて小豆粥を煮たてておき、拝殿でお祓いや祝詞奏上を行ったあと、祭場で片面皮はぎされた細い竹筒を粥の中に入れ、各種の作物についてその年の豊凶を占う。長さ10cmぐらいの女竹のひとつひとつに占おうとする作物の番号(以前は名前)をボールペンなどで強く押し付けて記入する。それをいっせいに小豆粥の中に入れ、二つ折りの大きな竹箸でかきまぜながらしばらく煮つづけたのち、取り出してその竹を二つに割り、管に入っている粥の多少によって、神官が上中下(細かく言えば、上の上・上・上の下・中の上・中・中の下・下の上・下・下の下)の段階に分ける。占いの結果はその名札の紙片に記入され、また、あとで控え帳にも記録される。この結果はかなり重宝されるといわれる。占いの基本となる稲の早生、中生、晩生をはじめとして、稲の各品種、野菜、果物、木苗、魚類等合計百数十にのぼる。

いつ頃から伝わっている行事かは解からないが、昭和8年に粥占いの結果を書き写したという記録が残っている。

御弓神事と共に初午の日の行事であったが、近年は2月の二の午の日にとり行われている。以前は竹筒に名前を記入していたが、番号を記入するようになった。

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