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九頭神社の火焚き神事
紀の川市(荒見)
地元で、「火焚き行事」と呼ばれる。
一年間の祓いと、古神札・古神殿(主に家庭用)の焚き上げを行う。
九頭(くづ)神社境内広場の一角(荒見(あらみ)の宮)において、毎年12月31日午後4時から7時位まで、行われる。
その年に持ち込まれた古いお札や神殿をお祓いし、神社の境内の一角で焚き上げる。正方形に薪を並べ、その中で燃やす。
荒見地区では、長男(跡取り)が42歳の厄年になれば、家の神殿を新しく取り替える習わしがある。ちなみに、親の神殿より小さくしてはいけない(同じ大きさにすることが多い)。
また、近隣の人々は、火焚き行事の火を提灯に灯して家にもらって帰る。その火を家の神棚に供え、良い年を迎えられるようお祈りをする。
昔は、この行事の火を正月の雑煮を作る火種にもしていた。近年はかまどもなくなり、また現在はオール電化の家も増えているので、その火で雑煮を作ることはないが、今でも毎年20人程の人が火をもらいに来る。
火焚き行事が終わっても、同じ場所で正月三ヶ日、1月3日の夜までは、参拝者が暖をとれるよう昼夜火を焚き続ける。
薪は、山にある倒木や、解体する家があればその廃材を集めて置いておく。
昔は、火焚き行事の火を提灯に灯して家にもらって帰り、その火を家の神棚に供えるとともに、元旦に雑煮を炊く時の火種としていた。
近年、かまどがなくなり、その火で雑煮を炊くことはしなくなった。