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和歌山の祭り・年中行事

おばなち

おばなち

おばなちの輪

上富田町(岡)

地元で 「おへさん」、「おばなち」、「おへさんをさす」と呼ばれる。

健康祈願、悪病避けのため、 八上神社(氏神社);上富田町岡において、 11月23日(八上神社の秋祭り)に行われる。


岡地区には、6つの字(あざ)があり、「おばなち娘」には、各字より小学校低学年の女児により行われる。毎年平均して(10名×6=)50~60名の参加により、行われる。
①各字より、「おへさん」と呼ばれる、2メートルもある幣を掲げ持つ、(願をかけた人、祭宿の当主、常さしと言って代々捧げる家の当主の3通りの男性)が、「おばなち持ち」「おばなち娘」同伴で、渡御行列を行う。
②途中獅子舞の神楽に、それぞれの字の「おへさん」「おばなち娘」が合流して、八上神社の神前に進む。
③宮総代が、一人ひとりから幣と「おばなち娘」の頭上の檜膳に乗せた供物を受け取り、神主に手渡して、拝殿にお供えする。
④皆の供物が終わるまで、神前に整列し、神主が拝殿より下がり、一礼が済むと、「おへさん」の神事は終わる。

従来、 11月29日に行われていたが、秋祭りが11月23日に変更したため、20年ほど前から11月23日(勤労感謝の日)の祭日に行われるようになった。
華美にならないように、最近では、晴れ着より学校の制服を奨励している。
裃(かみしも)を着てカラスという烏帽子をかぶったらしいが、羽織袴(はおりはかま)となり、現在は平服で参列する。

「おばなち娘」は、おしろいをつけ額と頬に紅をさして、化粧をする。
頭に、朱の袱紗(ふくさ)を4つ折りにして、おばなちの輪をのせる。檜の膳の「おばなち」を掲げる(これは重たいので、そばの者が助ける)。 
幣、2メートルほどの木に、安田紙(強い、破れにくい紙)の幣を16枚つけて、幣先に対の日の丸の扇をつける。

 

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