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和歌山の祭り・年中行事

龍王神社の初湯祭

美浜町(三尾)

地元で、「初湯祭」と呼ばれる。龍王神社の年6回ある行事の1つである。
大漁祈願が目的。

龍王神社(日高郡美浜町三尾442)において、毎年1月14日に行われる。

龍王神社境内で午前8時頃から「どんど焼き」を始める。(氏子らがしめ縄等の正月飾りや古いお札・お守りなどを持参し、当番の役員が集めて一ヶ所で燃やす)
直径約60㎝、高さ約40㎝の鼎(かなえ/3本足の金属製の容器)を火の上に置き、湯を沸かしておく。
午前9時から拝殿で式典をする。
神主が神前にお供えをし、拝殿で祝詞をあげる。(現在龍王神社に神主はいないので、日高町阿尾(あお)地区の白鬚神社・若田宮司が兼務している)
出席者全員(役員、招待者等)が玉串を奉奠(ほうてん)する。
(以上で式典終了。~午前9時30分頃)
鼎(かなえ)の近くにテーブルを置き、その上に笹(細い笹を4~5本束ねたもので、長さは80㎝ほど)、塩、米を準備する。また、巫女が立つ場所には1畳強ほどの茣蓙(ござ)を敷いておく。
神主や招待者を含む参拝者ら(今年は30数名)は、鼎(かなえ)と巫女を取り囲むように円を描いて立ち、巫女の動作を見守る。
巫女は、沸騰した湯に塩(清め)と、米(五穀豊穣を願う)を入れる。
笹を湯に浸け、しずくを飛ばすように左右に祓う。東・西・南・北のそれぞれの方角に同じ所作をする。参拝者にこの湯のしずくがかかると、今年良いことがあると喜ばれる。
笹の祓いが終わると、巫女は茣蓙(ござ)の上で奉納の舞を舞う。(CDによる音楽と共に/3分位)
以上で終了。

初湯祭で使われる鼎(かなえ)に、神社名(龍王神社)と大正元年の銘があることより、それ以前から行われていたと思われる。 (大正元年の銘がある鼎は縁が欠けて不具合を生じたため、数年前に新調した。現在は新しいものを使っている)
龍王神社には徳川初期の棟札(棟上げや再建・修理の時、工事の由緒、建築の年月、建築者または工匠の名などを記して棟木に打ち付ける札)がある。

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